3月20日の春分の日にあたり、宝仙寺富田道生住職のもと春彼岸中日法要を厳修いたしました。今年は彼岸の入りから天候が不安定で、3月19日の午前中は雪が降るなど、例年よりもお参りが難しい空模様でしたが、中日は天気も回復し、たくさんの方がお参りに来られました。
今年も例年通り小田原のみかんの販売がおこなわれ、お参りの帰りにこの日を楽しみにしていた方がたくさん買っていかれました。
彼岸とは・・・
彼岸とは春分・秋分の日を中心にした一週間のことをいいます。仏教では、生死の海を越えた悟りの世界を彼岸、その反対側の私たちのいる迷いや煩悩に満ちた世界を此岸(しがん)といいます。昼と夜の長さが同じ長さになる春分は、彼岸と此岸がもっとも通じやすくなると考えてお墓参りをし、先祖供養をするようになったのが今日の「お彼岸」です。
お彼岸は、ご先祖様へ供養するだけでなく、私たち自身が仏道修行を実践する一週間でもあります。心穏やかな悟りの境地への仏道修行を六波羅蜜(ろくはらみつ)といい、次の6つの修行を実践することがもとめられます。
①布施(ふせ) 財や心を他人に施すこと
②持戒(じかい) 心を戒めること、他人に迷惑をかけないこと
③忍辱(にんにく) 不平不満を言わないこと、腹をたてないこと
④精進(しょうじん) 常に努力をおしまず、全力で物事にあたること
⑤禅定(ぜんじょう) 心を静かに保つこと、反省を忘れないこと
⑥智慧(ちえ) 真実を見る智慧、正しい判断力を身につけること
普段なかなか実践する事が難しい修行ですが、年二回あるお彼岸の期間どれか一つでも実践して、心穏やかな生活を送っていただきたいと思います。
- 彼岸中日法要
- 住職による法話
- 線香の火を点け水桶を用意する職人の皆さん
- 毎年恒例小田原のみかんの販売