御府内八十八ヶ所第十二番札所、関東三十六不動霊場第十五番札所

宝仙寺について

2018年04月:ご挨拶

2018年04月01日

 寒い冬が過ぎ暖かくなってきたかと思ったら、今年の桜は早々と開花してしまいました。しかし、お彼岸のお中日はとても寒く雪まで降ってきましたが、たくさんの方がお詣りにいらっしゃっいました。
温暖化の影響で世界各地で天候不順が起こり、日本では大雪が降りとても寒い冬でしたがこれからはさまざまな花が咲き、木々も緑になってよい季節を迎えます。
 先月まで上野の国立博物館で「仁和寺(にんなじ)御室派(おむろは)のみほとけ」が開催されておりました。いらした方もいらっしゃると思います。御室派は豊山派と同じ真言宗の一派です。
葛井寺(ふじいでら)(西国三十三観音霊場五番)の本尊"十一面千手千眼観音菩薩"像が会期の後半にいらしたこともあり、私が行った時は会期中の最後の方だったので平日にもかかわらず大変混んでいました。"十一面千手千眼観音菩薩"さまは、脱活乾漆像(宝仙寺の御影堂の弘法大師像と同じ作り方です)で千手の腕は桐の木で作られているそうで、平安時代の素晴らしい仏様です。
観音菩薩(観世音菩薩)は衆生の苦悩の "音声(おんじょう)()て" 救ってくださるという事から観音という名前がついており、慈悲の仏様とし人気があり観音信仰が盛んです。
 今年は西国三十三所観音霊場草創1300年に当たります。長谷寺を開祖された徳道上人が三十三観音霊場を開かれたという事で、総本山長谷寺(西国三十三観音霊場八番)において今月記念法要が厳修されます。併せて日本最大の長谷寺の観音様の大画軸(16メートル余り)が3月から5月末まで長谷寺で御開帳されます。是非お詣りにいらして下さい。

平成30年4月

宝仙寺住職 富田 道生